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2006年07月30日

「企業サイト、5割に「穴」 コンサル会社が『侵入』調査」というニュースを読んで(1)

企業サイト、5割に「穴」 コンサル会社が「侵入」調査

調査を行ったのがNRIセキュアテクノロジーズであるため、同社の顧客の層を広げるための発表との見方も多いようですが、それを差し引いても、Webの開発に従事するものとしては考えさせられる内容です。

まず、ニュースの内容としては驚くべきことではありません。実際にIT系の現場に携わっている人であればわかると思いますが、現場のセキュリティ意識は総じて低いといわざるを得ません。

主な原因を考えてみましょう。

1. 現場プログラマのWebアプリケーションに対する技術力の低さ
2. クライアント(発注側)の意識の低さ
3. SEもしくはPMのクライアントへの説明不足
4. 価格競争のなれの果て

順に説明していきます。

ひとつめですが、これはインターネットの急成長に対して人材の供給/教育が追いついていないのが原因でしょう。「ただ単に動く」ソースコードを書くだけのプログラマが非常に多いのが現状です。書店に並んでいるプログラミング関連の書籍を見ればわかると思いますが、初心者向けの書籍が7割以上を占めています。さらに、それらの書籍に書かれているサンプルコードは、セキュリティ的に脆弱なものも多数あります。

しかし、これは書籍の著者を責めるべきではありません。人材の供給や教育が追いついていない現在、初心者向けの本の方が良く売れる(しかも書きやすい)のですから、初心者向けの本が増えるのは当然です。しかも、文法を説明するためのサンプルコードに、セキュリティに配慮したコードが混ざると、かえって読みづらくなってしまうのも避けようのない事実です。

この問題はプログラマ個人が努力することで解決できるのですが、各企業はそれを促す、もしくは各企業が解決する仕組みを用意してあげなければならないと思います。企業がプログラマの教育に時間を割き、現場レベルのセキュリティに対する教育を施すべきだと思います。

その一方で、セキュリティに対する脆弱性というのは発現しなければ表面上問題がないため、各社が積極的に取り組めないという一面もあります。

いま、「表面上」問題がないと書きましたが、実際にはセキュリティ脆弱性というのは大きな問題です。これをクライアント(発注側)がしっかりと意識し、もしくは受注側のSEやPMが正しくクライアントに説明し、そういう脆弱性の回避にコストがかかるということを双方がしっかりと認識しなければ解決しません。

次回は、2,3,4 の問題についてもう少し詳しく考えてみたいと思います。

2006年07月28日

NINTENDO DS ブラウザを使ってみて

えー、これがIT業界のお話なのかはわかりませんが、気になるコメントがいろいろなところであったので、試してみました。

まず、巷にあふれたうわさ、「Ajaxが使える」これはガセねたでした。
これには結構期待していたので残念です。これでGmail でメールをチェックするという野望は早くも打ち砕かれました。

担当者はDHTMLとAjaxを勘違いしてしまったんでしょうか?

一通り触ってみての感想
○起動時間の早さが良い!
○携帯ではダメだったサイトも使える
(↑フルブラウザなのだから当たり前ですが、やっぱりいい!)
○SSL対応 ショッピングも問題ない
×容量の大きいサイトにアクセスするとフリーズする。
×無線LANのない環境では使えない
(↑当たり前ですが携帯とは大違いです)

携帯とPCのいいとこ取りをしているような感じですが、見ようによっては携帯とPCの悪いとこ取りをしているような感じでもあります。

手軽にどこでも(無線LAN環境のみ)アクセスできて、ほとんど制限が無くいろいろなサイトが閲覧できるという意味では、携帯とPC双方のいいとこ取りです。

しかし、現状は「無線LANの環境」というのは「携帯の圏内」というエリアに比べて圧倒的に狭く、「どこでも手軽に」という特性は携帯に遠く及びません。また、ほとんど制限が無くサイトが閲覧できるとは言え、Ajaxが使えなかったり、容量の大きなサイトやプラグインが必要なコンテンツは閲覧できないなどの制限があるため、PCの自由度や快適さにも及びません。

そういう意味では、両者の悪いとこ取りとも言えてしまいます。

ただし、文字などの入力は秀逸だと思います。小さな端末ですが入力補完や入力予測の機能が優れ、手書きの認識能力も優れ、インタラクティブなサイトでもほとんど手間に感じません。

ATOKのなせる技に感服です。

NINTENDO DSの販売台数が800万台を超えることから、このブラウザを無視できない端末と考える向きも多いようですが、実際にこのブラウザの販売本数はそう多くはならないでしょうし(*)まだまだIT業界に何か影響を与えるようなものにはなりえないと思います。

ただし、こういう動きによって無線LANの環境が整備されていくとすると、それはうれしいことですね。

(*) 任天堂はこのブラウザをある程度リテラシーの高い人向けと位置づけており、オンライン販売で売ることでリテラシーの低い人が買ってしまった後のクレームなどを避けようとしている感があります。
参考サイト
開発陣に聞くニンテンドーDSブラウザーのコンセプト